【大大阪】記念すべき創刊号(1巻1号) 


192612-1.jpg大大阪 第1巻 第1号
1925(T14)年12月

【注目記事】
□地方振興と自治権拡張
□藤田進一郎『市民の互助生活』
□目次(サムネイル)

【主なできごと(大正14年)】
□日ソ国交回復
□普通選挙法・治安維持法
□ラジオ放送の開始(東京で13万人、大阪で5万人の契約者)
□総同盟分裂
□北京関税会議
□憲政会単独内閣
□『女工哀史』発刊
□セーラー服が流行
□大衆文芸の花盛り


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記念すべき『大大阪』第1巻第1号。どういう趣旨で発刊されたのか、発行する「大阪都市協会」とはどんなところか、などについてはまた後の機会に述べることとして、ここでは、注目したい記事を2つほどピックアップ。

□地方振興と自治権拡張(p.44)

政友本党顧問・中橋徳五郎の演説の一節を記したものである。戦前における中央−地方の「上下・主従」関係の是正を唱えているものである。地方、特に大都市の自治権拡張を訴える中橋は、そのためにまず府県会を廃止し、その権力を地方自治体に委ねよという。府県会=議決機関の権力を、地方自治体つまり市長=執行機関に移譲せよというのである。また、当時注目されていた「知事公選論」(これまでは知事は内務省の役人であった)についても、府県が自治体の仕事に過剰に干渉するがゆえに起こる議論であり、自治政の監督程度に留まっていれば、そんな議論も起こるはずはないという。

次に、話は大阪市の吏員について。当時、大阪市の役人の給与は全国随一であった。関東関西問わず、優秀な人物を高給でもって迎えていたのである。これを中橋は、大阪市民の自治観念の現れであるという。都市化の進展に伴って、都市問題はいよいよ本格化・複雑化してきた。これらの対策には、もちろん莫大な資金も必要だろうが、何よりもまず「人」である、と。大阪市民は、自らの税金で専門性を備えたスタッフを雇用し、より効率的・効果的な都市問題対策を期待しているのである、と。市長である関一なんかその最たる好例である。それに対して政府より任命された府の役人はどうか。その薄給に比例して知識も手腕もどうにも頼りない。そんな府県の役人が大きな権限を持っているようでは、都市問題の解決は難しい。

そして、中橋は「即ち政府は国家事務、国政に関する方面を担当し地方事務、地方政に関することは挙げて地方自治体にこれを行はしめ国家は単にこれを監督するに止めたい」と結論するのである。いわゆる「画一主義」の自治制度、府県中心の自治制への不満と、自治権拡張の主張は当時多くあった意見であった。しかし、これらの主張は、1930年代後半からの「総力戦体制」によって遮断されてしまう。

□藤田進一郎『市民の互助生活』

[ 2007/06/06 01:05 ] 大大阪 1925(T14)年 | TB(0) | CM(0)

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